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裸のシェフ

裸のシェフ_b0016054_9135680.jpgジェイミー・オリヴァーのブレックファーストに目を通していて思い出した。偶然、彼の番組「ミューズリー」の回を見ていてとあることに驚愕したことを。
番組は、彼がクラブで踊っているところから始まる。彼はそこでかわいい女の子たちを数人引っかけて、家に連れて帰るのだ。で、彼は何をするかというと、早朝にマーケットに行き、一人食材を買い集める。女の子たちは家で待っているらしい。帰宅後フライパン一つでできるイングリッシュブレックファーストや、自家製ミューズリー(シリアルとフルーツなど)を調理する。その間、女の子たちは「ねぇ、まだぁ?」みたいにちょっかいを出しに来る。そういえば、コーヒーに似せたデザートも作ってたっけ。これには女の子たちが大喜びで。そんなこんなでいただきまーす、という具合の番組構成だったのだが、私はこれはアダルトビデオにそっくりな構成だな、と思いながら見ていた。イメージをふくらませるゆるいストーリー展開、最終的に欲望(食欲)の解放。単純だが駒が揃っているのだ。1990年代頃、食文化の研究が盛んになった頃から、性欲と食欲の文化比較などは行われているけれど、ここまではまるケーススタディーは他にない。研究もそんなに多くないのだが。
そういえば彼の異名も裸のシェフなのだった。出来すぎである。
レシピ本の類は少女マンガのようなテクストを持つ、とはたびたびいわれることであるが、私はここで「レシピ本の類はエロ本のようなテクストを持つ」といいたい。そうすると、世の中がちょっと変わって見えてくるとおもうのだ。
by nakayamaharuna | 2005-04-23 09:37 | London


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