こういった大きな工場で作られていく食べものを見てわかることは、どれだけ衛生的に作られて、効率よく、安全に消費者の元へ商品が届けられていくかであって、どんなふうにおいしくつくられているかではない。
もし「空腹は最高の調味料である」という言葉のように、「知識は最高の調味料である」という言葉が私達の中で成り立つのであったら、今のわれわれのおいしさを成立させる一要素には「衛生的である」ということが含まれるのだろう。 例えば、「どこどこのおばあちゃんが漬けてくれた梅干し」ということを知ることでひと味違ってくる、という味覚がある。食べものというのは、誰が作ったとか、どこで作られたとかがわかると、またひと味違うものであるが、工場で見たそれは、知識としてのおいしいという感覚とは別のものであった。 企業としてつくっている食べもののおいしさの一つの条件には、いかに衛生的に優れているということにかかってくるのかもしれない。とくに、腐敗しやすい乳製品であること、かつて事件をおこした旧雪印だからこそ、こういった見せ方にしているのだろう。それはわかる。 が、食べものを作っているところを見せてもらったのに、別段味が変わった気がしないのだ。そんなことは初めてなので、おもしろくおもい、筆を執った次第である。 私達は衛生とか、栄養とか、曖昧な言葉が溢れているのについて、もう少々意識して世の中を味わうべきであろう。
by nakayamaharuna
| 2005-05-28 23:48
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