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のびるチーズ産業

b0016054_2353231.jpgイギリスに発つ前、チーズ業界の方に「イギリスなんておいしいチーズないよ。有名じゃない。」とお言葉をいただいたことがありました。しかし実際行ってみると、チーズの文化はフランスのように根付いていました。
お店には、食後に食べるチーズのための、たくさんの種類のクッキーやクラッカーがそろっているし(とくにチーズ用のチャツネがあったのには感心しました。チーズが数倍おいしく、食べやすくなる!)、もちろんサンドイッチにチーズは欠かせません。
はてさて、イギリスのチーズのなかで、最も有名なのはチェダーチーズです。日本人にもっとも食べやすいと言われているセミハードタイプのもの。サンドイッチによく使います。そのほかで特に印象的だったのは、wigmoreという羊の乳をつかった白カビタイプのもの。クセがなく、非常にさっぱりとした味で、日本人の口に合いそうでした。
そして、ギリシャ料理屋で食べた「ハルミ」というソテーして食べるチーズも美味でした。忘れられないほど。
日本のチーズ業界は、その文化が今だ根付いていないため、これからのびるといわれています。ただ、生き物ゆえ、輸送に手間とコストがかかり、値段も自然と高くなるのがネックだろうか。外国で食べる刺身みたいな存在かもしれません。フランスやイタリア産のチーズは日本でも知られるようになりましたが、きっと知らないだけで、もっともっと美味しいチーズはある。そしてこの業界はまだまだこれからだな、と確信しました。

*ちなみに、フランスではパンとチーズを合わせるらしいが、イギリスではクッキー、クラッカーが一般的。とくに甘めのクッキーとチーズの相性は抜群でした。
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by nakayamaharuna | 2005-01-31 23:37 | place

女の裸を見に行く

b0016054_116554.jpg「女の裸が見たい」と思い立ち、朝から銭湯に出かけました。
コンビニで、そういう本を立ち読みするとか、彫刻の森(本物の裸ではないが)に行くとか、いろいろ手はあったのですが、一番近くて、本物を見れる場所を選びました。

美しかった身体は以下二つ
・バレエをやっていると思われるほっそりとした肉付きの若いこ
・流線型のふっくらとした、縄文ビーナス型の熟年

どちらも、肉に無駄がなかったのが、魅力的にうつりました。熟年になると、しぼむよりふくらんでるほうが幸せそうに見えました。グラビアみたいのは、一人もいなかったです。本物見てみたいなぁ。
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by nakayamaharuna | 2005-01-29 10:58 | place

イギリスでインドの思い出

b0016054_215504.jpgダニエル・クロウズ原作のゴーストワールドはティーンな映画で有名である(このときスカーレット・ヨハンソンはたしか12才やそこらでハイティーンを演じていたのも驚愕である)。冒頭でソーラ・バーチがテレビを見ながら、エキゾチックな音楽で踊る場面に流れていたのはたしかインド音楽だった。

それがボリウッド(ハリウッドに対抗したインド産映画)だったかは定かではないのだが、私の暮らしたロンドンの郊外は、インド人街として有名(「ベッカムに恋して」というインドの女の子のサッカー映画の舞台となったところ)で、もちろん語学のクラスの半数もインド人だった。よって、近くの映画館にはボリウッド専用スクリーンもあり、多くのインド人の友人が流行りの(?)映画をおさえていた。
私も学校の課外クラスでボリウッドダンスを習ったり、クラスメートからカレーの"いろは"を教わったりして(インドの他、マレーシア、スリランカ等のカレーを習えたのも幸運だった)、どっぷりとインド系英国文化を経験してきたのであった。

「私はパンジャビだから牛肉食べないけど、ここで育ったうちの子達はハンバーガー食べてると思うよ。」
なんて言ってたイギリス歴20年以上のインド人のクラスメートは、イギリス国籍の取得が可能なのに拒否しているそうだ。彼女はすでに60歳を越えている。イギリスのパスポートとったら、インドに帰れなくなっちゃう、といっていたから、きっといつか帰る気なんだろうな。

なつかしいイギリスの中のインド。BBC RadioのASIAN NETWORKで、ボリウッド音楽のカウントダウンなぞが聞こえてきたため、こんな切ない文章を書いてしまいました。

画像はハワイの馬鹿でかいスクリーン。
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by nakayamaharuna | 2005-01-28 21:55 | London

フルクサス展

b0016054_21433556.jpgうらわ美術館のフルクサス展が2月20日まで開かれています。
きのうのデュシャン展をどうしても思い出してしまうのですが、年々深刻になっていく美術館の経済的な問題と共に、キュレーターは大きな役目を担うようになってきたようにおもいます。作品を集めて、並べて、カタログつくって...それだけじゃなく、お客を集める努力をしなければならないし、自分のやりたいこともするべきであるし、実に様々な美術の見方、見せ方を広げることが出来るポストでもあるのです。非常に難しい立場だとおもいます。
ロンドンのICAで去年やっていた「100Artist See God」という展覧会は、そういう意味で、非常に刺激的なものでした。入ってすぐ、壁に一つの大きな作品があるな、と思っていたら、その部屋で展示は終わり。どこに100の作品があるのか、とよく見てみると、80名分以上の作品が一つの作品のように壁に、マスで展示してあったのです(その他は映像作品で別室)。
ダミアン・ハーストもブルース・ナウマンも、曽根裕も、トニー・クラッグのプラスチックの一かけのように、壁にある大きな四角形の部分として展示されていました。私は、急にハリウッド産のむちゃくちゃな映画を見ているような気分になり、いやな気分どころか、むしろ愉快になったのを憶えています。
なにより、キュレーターの力がここまで展覧会に露出していたのは初めて見たし、アーティストではない何者かの力が今の行き詰まったアートの壁みたいなものを、破壊したような気がして非常に心地よかった。いや、むしろこのときキュレーターはアーティストだったのかもしれない。
9.11に影響されたというこの展示は、他の何者でもない「表現」であったとおもいます。しかし、すべてをアートという言葉で片づけるのも、もうつまらなくなってしまったような気もします。私の知らない「なにか」がちらちら見え隠れして、非常に興奮した展示でした。

それを思い出すと、フルクサス展は、非常に「弱酸性のメリット」です。残念。
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by nakayamaharuna | 2005-01-27 20:56 | study

ハワイとタヒチへ船の旅

b0016054_10293028.jpg大さん橋の大きな役割は船の発着場である。今日もまた、別れ。ハワイとタヒチへいってらっしゃい。3月に無事に帰ってきます。

大さん橋の手前に、coopがある。船員さん向けの商品が揃った店だ。帽子やデッキシューズ、ネクタイに制服、なんでも揃う。湯飲みや缶切り、カップラーメンなど、病院みたいな品揃えである。
この店で妙な感覚を得るのは、これからの長旅(海の上にほぼ監禁である)にそなえる、非日常的な空気である。そこに並んでいる日用品の完璧な品揃えから、なぜか息苦しくなる思いがする。非日常的な病院生活、もしくは、学校の寄宿舎。いつもの生活から自らによって身体を隔離するのは、ある意味サディストか、もしくは、一種のアジール(避難所)か。
船によって移動するというのは、なかなかどうして、魅力的な手段である。人の別れを垣間見て、一部の人が熱狂的に愛するのも、わかる気がした。
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by nakayamaharuna | 2005-01-27 11:01 | place

横浜大さん橋

b0016054_0233714.jpg大さん橋は、非常にヨーロッパ的な建築である。そうおもうのは、白人のsunbathing好きを、芝生をみて思い出すからだ。

イギリスの夏に、多くの白人が芝生の上でサングラスをして日焼けを楽しんでいるのをみた。ただのんびりする、というわけではないらしい。日に焼けたがっているのだ。アジア系の人間は、芝生は芝生でも、木陰に座る人が多いという印象を受けた。実際、私たちは日焼けを好まない人が多い。
語学学校では、よく会話のモチーフとして「ホリデイになにをするのが好きか」ということが話し合われる。「友達に手紙を書く」というテーマより前向きで好きだったテーマであるが(何回出さない手紙を書かされたことか)、その際、白人の学生(ポーランド人やポルトガル人)は、あたたかい国に行って、海辺でのんびり日焼けしたい、と8割方答える。それに対して、アジア系の学生は大都市に行くとか、母国に帰るとか、リゾートに行かない答え方をする。
ベトナムに行った際、彼等も白い肌を好むと知った。肌が黒いと「カンボジア」といわれてバカにされるとのこと。興味深い表現であるが、どうやら白い肌を好むのは、アジア人に共通したことであるらしい。
白人が太陽を受けて、冬の分までビタミンを吸収したいのはわかる。しかし、文化人類学的観光な印象を受けるのは私だけだろうか。日本人の買い物好きと、ある意味重なる部分の多い典型的ホリディのイメージであるが、アジア人と西欧人のこの差異というのは、なかなか興味深いことであった。

横浜では芸大の先端芸術表現科の学部生が1月30日まで卒展をしている。ちょっと歩くと大さん橋と中華街もあり、充実した休日を過ごせそうな場所だ。
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by nakayamaharuna | 2005-01-27 01:00 | place

マルセル デュシャン展

b0016054_23514064.jpg横浜美術館でやっているデュシャン展は一見の価値有り。これは上手な展覧会だ。作品の見せ方が、まるで誰かの論文を読んでいるようである。視る感覚と共に、言葉が頭に入ってくる。
たくさんのレディメイド、東大所蔵の「大ガラス」、そして彼の作品から影響を(もろに)うけた他の作家の作品を、一緒くたにみることで、美術作品の本物、偽物という感覚がぐらぐらする。滝口修三の生々しいメモが印象的だったのと、吉村益信の「大ガラス」が可笑しい。

画像は「子どものアトリエ」の子供たち。子供をなめたらあかん。
とある作品を前にして、ボランティアが「このドーナツ、石でできてるんだよ」なんてつまんないことを言っているので、ドーナツじゃないよ、と言ってやった。こっそり。
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by nakayamaharuna | 2005-01-27 00:12 | place

手作りという付加価値

b0016054_23365896.jpg手作り、という概念には、おもしろい付加価値がかかることがあるので、注目している。それらを尊重しているのではない。どれだけ時間と思考を注いだか、というのが問題ならば、バレンタインデーの"簡単手作りチョコレートキット"などは店頭に並ぶまい。まぜて焼くだけで、なにか目に見えないものが数倍になる。それをもらう多くの人が、市販の贈り物と異なった感覚を得る。同じ値段のデメルのチョコレートの方が美味であるが、溶かしてまた固めたチョコレートには、不思議な付加価値がつくのである。
チョコレートに関しては、カカオから私たちの目にするチョコレートの形へと加工する過程の、そのほぼすべてが国外で行われているため、そういう一連の手作りに関する付加価値の感情が、顕著になる。

冷静に見るべきである。

出来上がった今年の手帳。きちんと糸で綴じました。1年間保つかどうか。
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by nakayamaharuna | 2005-01-26 00:14 | books

日本の青色について

b0016054_2025030.jpg外国に行くと、その色の豊富さに、胸が躍る。ただの西欧に憧れている人間の反応なのだろうか、と自分で分析してみるが、そんなに白人は好きではないし(むしろ鬼畜米英とか、ペルリのイメージをもっている)日本が嫌いなわけではない。おそらく、日本の建築現場を中心とした、安易な素材の選び方に、疑問を感じているのだ。
安価で、どこでも手に入るというのはわかるのだけど、まったくブルーシートを使いすぎである。どこもかしこも青すぎるのだ。しかも同じ青色なのだ。
透明の、ビニールシートを工事現場に使ったら、建物のでき方を見ることができておもしろいだろうに、などと考える。
画像は近所のクリーニング屋のテント。手が震えたら、展覧会の絵みたい。
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by nakayamaharuna | 2005-01-23 20:39 | place

いつか伊豆諸島への旅

b0016054_19461083.jpg絵葉書趣味は万国共通の項目である。どこかで観光した際、必ず誰かに便りを出すのは、私の小さな決まり事になっている。
絵葉書を書く時間の多くが、ご飯を食べたあととか、移動の間の待ち時間とか、そういう放心しがちな時間に行われる。見知らぬ土地で、そういうときに誰かに文字を書くというのは、なかなかいい時間の過ごし方だと思っている。
しかし、そこまではよくて、その後ポストに投函するのが、一番自分には難儀なのである。書いても出さずに持って帰ってきてしまったりするので、そういうものは、ゴミ箱に行ったりする。
Emailよりお金もかかるし、時間もかかるけれど、それでも受け取ったときの気持ちはなかなか良いものである。それを想像して、がんばって投函する。そう、出す分、受け取っているのである。それだけ、旅をしている友人が多い。私も負けじと「ここにいる」と主張する。

画像は、京都で古本屋にて絵葉書漁りをしていたときに見つけた、古い写真の束より。誰かの観光記録を、どこだかもわからず買った。
でも、私の手元にこれが来て2年あまり、伊豆諸島のどこかの火山だと確信している。いつか、避難命令が撤回されたら、探しに行くつもりだ。
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by nakayamaharuna | 2005-01-23 20:21 | place