今、もし私が中学生や高校生だったら、おたくだったような気がする。論拠は全くないのだが、おたくがメディアを騒がせ初めてからずっと、そんな心持ちがしていた。
そんなわけで、おたくと聞くと他人事とは思えないゆえに、写美の「おたく:人格=空間=都市」に行ってきた。 観覧料250円を払って中へ。 3分くらいで出てくる。 なんだか無性に恥ずかしいような気持ちになって、いてもたってもいられず、会場を一周歩いて、そのまま出てきてしまった。 会場の中には、いかにもなおたくがフィギュアをじぃっと見ていたり、広告系のおしゃれサラリーマンみたいな人が仲間と楽しそうにあれこれ意見を述べていたり、おじいさんがフィギアを見てメモをとったりしていた。丹下健三関係だからか、建築系学生もちらほら。会場はそういう人で飽和状態だ。 おたくとすれ違うたびに、高校のときの同級生か?と目をこらしている自分に気づく。 そういえば、高校時代の自分の周辺にはおたくが多かったかもしれない。 おたくというのは恥がともなうから美学があるんだ、といっていた友人の言葉を思い出した。たしかに、ああいうのは個室でこっそり「萌え」てる方が美しい。あんなに堂々と彼らを見てしまっては、もっとおもしろいなにかを見落としているような心地がした。 日本人のファンタジーとしては異国の情景を模した村(オランダ村、ロシア村等)や、外人モデルが満載のファッション誌もあげられるかもしれない。新興住宅地も似たところがある。そういうものに共感できるゆえ、おたくにも他人事とは思えない心地がしたのかもしれない。 が、あのとき感じた恥の感覚は、いったいなんだろう?3分で飛び出してしまったとはいえ、ずいぶんとおもしろい感覚を得た気がする。 こんな展覧会、なかなかないだろうという点で、お勧めしたい。他の人の感想も聞きたいなぁ。3月13日までです。
by nakayamaharuna
| 2005-03-10 23:06
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